2月3日 破産申し立てにより全車両差し押さえ
そうして記事冒頭の破産の話に戻る。5億円という債務を抱えての破産申請。その債務整理のために金になりそうなものはすべて差し押さえられ、随時現金化されていく。
記事に登場したバスも、同社Instagramに投稿されていたバスも、修学旅行で思い出を乗せて走ったあのバスも、すべて受任弁護士の手中にある。
バスとしての生涯はまた続くが、森山観光バスとして再び走ることはもはやないのだ。
所長さんに電話をしてみた。「いやぁ実はそうなんですよ~」と呑気そうにおどけて話してくれたが、声が憔悴しきっている。これからのことはどうにかするしかないですよね~、と。
あんなにがむしゃらに頑張ってようやくこぎつけた鹿屋線の開通。たったの1か月で運行に終止符を打つことになり、所長さんの気持ちはこんなブログでは書ききれるほどではない。
電話を切り、キャナルシティ博多のバス停に行ってみた。そこにはあの日掲げられた時刻表のポスターが貼ってあった。しかしその時刻になってももうバスが来ることはない。そう思うと涙が止まらなくなった。
ハートライナー入庫中。
停車してPブレーキ作動時のエア音がなんともいえず好き。
メーカーごとに違いはあれど結局全部好き。 pic.twitter.com/DK87Q7FuVi
— ひやむぎ@バス日記更新中! (@hiyamugibus) December 20, 2021
これがひやむぎが携わった開通の顛末です。
所長さん、運転士のみなさん。短い間になりましたが本当にありがとうございました。
「ありがとうございました」だけでは伝えられないほどの感謝で今も胸がいっぱいです。
大切な思い出を、幸せなひとときを、夢のような時間を。
新型コロナが落ち着いて、みなさまの生活が落ち着いて、またどこかでお会いできる日が来ることを、いつまでも待っています。
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