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福岡県糸島市。そこに一際目を引くショッキングピンクのバスを保有するバス会社がある。それが森山観光バスこと株式会社森山である。
福岡と鹿児島県の大隅半島を一本で繋いだ初の路線、ハートライナーを運行している会社だ。その株式会社森山が2月3日に破産を申し立てた。
推しの消滅。オタクにとってそれは何よりも辛いこと。オタクじゃない人にそれを説明するとなれば難儀するが、いったい何を以て例えようか。
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曰く、恋人との別れという人がある。しかしそれは否だ。
デジタル大辞泉(小学館)によれば、「推し」とは『他の人にすすめること。また俗に、人にすすめたいほど気に入っている人や物』
「推薦する」という意味の「推す」が元となる。つまり、単なる「好き」を超えて、人に推薦したい、紹介したい、薦めたいと感じるような対象が推しなのだ。
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だとすれば恋人に例えると「僕の彼女、めっちゃかわいいでしょ!最高でしょ!あなたも一緒にどうですか??」ということになる。
そんなことを彼女の禊(@migosi_006)でやろうとしたら、ひやむぎが末代まで呪われることは決まったも同然。もはやひやむぎが末代にされても文句は言えない。
彼女を他人とシェアするとは何事か。シェアしていいのはSNSとポッキー、あとはひやむぎのブログ記事くらいである。
いや、記事については筆者ひやむぎが「シェアすることを許可する」とえらそうに言えるものにあらず。
むしろ「お願いです、いろんな方に見ていただきたいんです、ぜひいろんなところでシェアしてやってください!!!Orz」と擦り剝けるくらいに額を地に擦り付けてしかるべきだ。
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話は逸れたが、推しは恋人にあらず。では、なにか。
会えたら嬉しいもの?合っているようでなんだか違う。
すれ違えたら嬉しいもの?それでは片思い中の高校生だ。
目に入れても痛くない?それは子どもか孫だ。
何に例えてもうまく伝わらない。推しとはそういうものなのだと思う。しかしなくなってしまったら心に大きな穴が空いて何も手につかなくなる、ということだけは共通しているように思う。
そんなひやむぎの推しが1つ、この世から姿を消したからである。
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ひやむぎが写真を撮り、営業所にお邪魔し、記事にしたあの森山観光バス。
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新型コロナウイルスの再拡大で運休になったバスは、再びその看板を掲げて乗客を運ぶことはなかった。抱えた5億円の債務整理の原資の足しとして、次の所有者を探すことになるのだろう。
ショッキングピンクの車体で鹿児島県大隅半島と福岡を結んだ初の路線は、開通からたった2か月であっけなく幕を閉じた。
今回の破産申し立てについての詳細はひやむぎにはあずかり知らぬところだが、そんな中でも運行に携わってこられた同社の皆様に心からお礼を申し上げたい。
楽しいひと時を、ありがとうございました。
素敵な思い出を、ありがとうございました。
どんな形であっても、また会う日まで。
次回の投稿で、思い出をたくさん綴ります。書いても何にもなりません。5億円の債務が減る訳でもない。だけど書きたくて、どうしようもないからせめて書かせて欲しいのです。
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