【次郎丸】MAMA アジア料理でネパールビール片手にカレーを食べた話

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居酒屋は夕刻に暖簾をくぐるにかぎる。口明けのころ、すぐ。掃除したての店内にはすがすがしい風が通っている。お客のすがたはぽつり、ぽつり。しんと静まって、こころなしかみなおとなしい。けれども、どこかうれしそうだ。

「優越感ですね、こんなに早くから堂々と飲んでいる、っていう。

(中略)

そのとおりだ。日の高いうちから飲んでいる。世間さまはりっぱに仕事をなさっているというのに、こんな時間からもう飲んでいる。えへへ、すみませんね。だれに気兼ねをする必要もないのに、そこはかとなく申し訳ない気分に襲われるのだが、しかしそれを凌駕するのは優越感だ。自分だけこっそり贅沢をしているとくべつ感だ。いやあ、うれしい。酒のおいしさに自慢げな気分がくわわる。

平松洋子『おとなの味』

最近読んでいるアンソロジー『ビール|今日もゴクゴク、喉がなる』にこんな一節がありました。

それを読むひやむぎは福島名物赤べこ人形のように首を縦に振りまくりました。

例えばランチでファミレスに行ったとしましょう。自分が注文したのは500円の日替わりランチ。ふと隣に座った老夫婦に目をやる。単品料理がいくつか、そして中ジョッキの生ビール。

「昼間っからお酒なんて、お気楽もいいとこだ。」

そう思っていた頃が僕にもありました。しかし今はどうか。

「昼間からお酒!なんと耽美な響き!今すぐ仕事を放りだしてあちらの世界に行きたい!」

こうなるわけです。

タクシー運転手をしていると「昼間から飲む酒」にちょっとした憧れがあるんです。

昼間に飲むどころか、昼間はハンドル握ってますからね。世間の皆さんがプシュッと缶を開ける時間に僕は「次のお客はどこじゃろかい」と街を走り回っているんです。

昔は「昼間から酒なんて」と思っていたのに、人間、立場とか仕事が変わるとこうも変わるもんですかね。

あぁ、ビールが飲みたい。この本を読んでいると1ページに3回はこう思います。しかも、飲み放題のお酒でなく、ご飯と一緒に注文した瓶ビール1本をじっくり堪能したい。それもまた一興ではないか。

そうだ、カレー屋に行こう。

思い付き旅行なら京都。思い付きで飲むなら近所。そして近所にある飲食店はうどん屋、ラーメン屋、カレー屋だ。少し足を伸ばせば広島風お好み焼き屋というのもあったが、まだ日が出ている時間帯に徒歩15分は苦行だ。辿り着く前に干からびてしまう。先日洗濯物を干しに庭に出た時に見つけた、カリッカリになったヤモリが脳裏をよぎった。ビールは大事だが、身命を賭してまで飲みに行くものでもあるまい。

うどん屋とラーメン屋もよかったが、以前記事で紹介したラーメン屋にはこの数日前に行ったし、うどん屋も今日は気分じゃない。何よりせっかくビールを飲むなら、汁気の多い料理ではないほうがいい。

やはり、カレー屋に行こう。

そんな思い付きから始まった、カレー屋ディナーです。

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ご注文は…

当初の予定では、ビールと軽めのつまみを2、3品注文するつもりでした。

ですが…

「あんまり種類はないのよねぇ〜」

おつまみにするにはいまひとつ、品数がこころもとない。ということで、ナン、カレー、チキンなどなどが付いてくるハッピーセットを注文しました。いつも通りです。笑

注文してから、店内に貼られている生成AIで作ったであろう変な世界観の絵を見て待ちます。

ちびっ子がモモを持って全力ダッシュしていたり、バカでかいチャイのコップを囲んで人々が崇めていたり。いつ見てもよくわからんなぁ。

とりあえずビール

あえてカレー屋をチョイスしたのにはもう一つ理由が。

近所にあるのはネパール系のカレー屋なんですが、そういうお店の多くには外国のビールが置いてあるんです。普段アサヒ、ヱビス、サッポロ、麒麟にハイネケンやらハートランドやらプレモルやら、ことビールに関しては雑食な僕ら。

知らない味があるんなら味わっておきたいじゃありませんか。

小瓶ならではのキンッという心地よい音と共に乾杯。17:58だからめちゃくちゃ早い時間から飲んでいるわけではないのだけれど、外が明るいから雰囲気だけは出ます。

手前にあるのはビールを注文すると付いてくるパパドゥという、インドで食される極薄クラッカー。塩気が効いていて、ビールによく合うんだこれが。

Nepal Iceは若干の苦みがあるものの、あとはスッキリとした味わい。たぶん国産ビールで言うとサッポロとかキリンに近いんだと思います。

パパドゥに合わせたら、口の中に残った塩気をリセットしてくれるからどんどん手が進んじゃう。

どっしりガツンとくるタイプのビールだったら、パパドゥの塩気や味の濃いカレーと喧嘩しちゃうだろうけど、スーッと通り抜けるこのビールはすごく相性がいいと思います。

家でも飲みたいけど、さすがに大きめの酒屋さんじゃないと取り扱いはないかなぁ。

おもちゃはないけどハッピーセット

カレー屋さんのハッピーセットがやってきました。この時点でビールのライフは残り3割くらいになっています。

暑いからって調子乗って飲み過ぎました。

選べるハーフナン、カレー2種、ライス、サラダ、カバブとチキンティッカ。インド系カレーのフルコースのようなメニューです。

選べるハーフナン、以前はチーズナンだったり明太チーズナンだったり、とかくチーズがどっさり入って伸びに伸びまくるのを注文していたんです。

だけど三十路を迎えてからというもの、チーズの入っていない軽いナンのほうを好むようになりました。

最近ね、食も細くなってきたんですよ。10年前の食べ盛り大学生時代と比べたら本当に。

味の濃いものもそんなに食べなくなったし、脂っこい料理よりも、お漬物とかみりん干しとか、そういったものを食べることが多くなりました。

このブログを見ている若人の皆様。胃袋の衰えは突然にやってきます。ラブストーリーが突然にやって来るかどうかは人によりますが、胃袋の衰えは確実にやってきます。

美味しいもの、特にTiktokとかインスタで流れてくるどでかいチキンカツみたいなやつとか、二郎系ラーメンとか。食べるキャパがあるうちに楽しんでおきましょう。

…何の話だっけ。カレー屋に来たんじゃなかったっけ。なんでカレー屋に来たのに衰えた胃袋の話してたんだ。

ナンだ。そうだ。ナンなのだ。

チーズが入っていないナンはいくつかありますが、その中でも断トツでゴマナンが好きです。

ふわっと甘いナン、そこに香ばしく弾けるゴマの風味と食感。そしてその香ばしさがカレーに合うんですよ。

そしてカレー屋と言えばこれ。

何が入ってるのかはわかんないけどとりあえずかけたら美味しい謎ドレッシング。ピリッとした辛味があるからこそ、野菜の甘みが引き立ちますよね。

以前このブログで書いた通りなんですが、あのドレッシングがたまらなく好きで一時期買いに行っていたほどでした。

また買ってこようかな…?笑

5年前くらいならこれくらい食べてもナンのお替りができていましたが、前述の通りキャパシティに一抹の不安がある最近のむぎの胃袋。腹パンです。

いやぁ、食べた食べた。ごちそうさまでした😋

お店の情報

ママインドネパール&アジア料理料理

最寄りバス停は「次郎丸団地」です

引用文献

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