5時に目が覚めた。どうしてゲートボールに出かけるおじいちゃんみたいに早く起きてしまったのかはわからないが、とにかく朝5時に目が覚めた。
右に寝返り、左に寝返り、仰向けうつ伏せを全部やって理解する。これは寝れないやつだ。
ひとまず布団から起き出し、ポットに水を入れてお湯を沸かす。その間にトイレを済ませ、戻ってきたら緑茶を作る。ついでに隣の部屋の暖房を入れておく。
隣の部屋は誰かが遊びに来たときと洗濯物を部屋干しするときにしか活躍しない、半ば物置と化しているものだが、どうしても寝れない時の避難場所にもなる。机が無いのでアイロン台を引っ張り出してタブレットを据え、洗濯かごをひっくり返してさっき淹れてきた緑茶を置く。
そんな即席デスクでこのブログを書いています。というかこんな朝早くに緑茶飲んでるなんて正真正銘のおじいちゃんじゃないか。
朝早く起きるのは嫌いじゃない。一人暮らしをしていたときは休みの日でも朝7時に起きて朝食を作ったり、洗濯と掃除をしても朝10時だった。
一人暮らしの狭い部屋でさえ3時間かかるのに、15分程で片付けるラプンツェルはすごいんじゃないか、なんてさながら元英文学科気取りみたいなことをつぶやいたりもした。
7 A.M., the usual morning lineup:
When Will My Life Begin? 塔の上のラプンツェル
Start on the chores and sweep ‘till the floor’s all clean
Polish and wax, do laundry, and mop and shine up
Sweep again and by then it’s like 7:15
小此木麻里さんが歌う吹替版では表現されなかったが、こちらがオリジナルの歌詞。ざっくり要約すると、7時に起きて掃除(掃いて拭いて磨いて)、そっから洗濯してもっかい掃除したら7時15分!という歌になっている。
ほうきと雑巾とモップしかないあの部屋。
床に落ちた髪の毛だって身長の数倍の長さがある。
塔の屋根裏の梁から降ってくる埃もとんでもない量だと思う。
あとカメレオンのパスカルくんだって爬虫類なんだから脱皮くらいするはず。
仮に裏設定としてカメラワークを絶妙に避けて動き回るルンバが居ても間に合うまい。
当時ひやむぎが住んでいた1Kの部屋でも厳しいモーニングルーティン。無理だろ、あの塔でこれやるの。それができたらハウスクリーニング業者なんか商売上がったりだわ。

『徒然草』でどっかの坊さんが「作り話にいちいちくそ真面目に批判したり揚げ足を取るなんて野暮だよ」って言ってた気がするから、そこらへんのことは早起きしたひやむぎの戯言として留めておきましょう。
仕事や学校の日にはあれほど眠いのに、いざ休みになると早起きになる現象ってありますよね。最近は減ったけど、前職の経理時代にはよく起こっていました。
前の日が残業でかなり遅くなったのにお天道様よりも早起きで、朝マック食べに行ったり、近所を散歩してみたり、朝イチ志賀島ドライブを決行したりした。

休みの日こそ眠れなくなるこの早起き現象は、仕事などで忙しくて休みを十分に楽しめていないときに起こると何かで聞いた気がする。早起き自体は昔から苦じゃなかったので深く考えてもいなかったが、もしそれが原因なのだとすると納得がいく。
前職、前々職のときはかなり頻繁に起こっていたんです。きっと休みの日を充実させることで仕事の日の鬱屈とした気持ちをどうにか晴らそうとする公休ハイだったんでしょうね。
タクシーの運転手を始めてからはあまりそれが起きなくなりました。隔日勤務で夜中まで仕事だからというのも理由にあると思うけれど、だとしても連休の2日目のようなたっぷり6時間寝られるような日にはきちんと寝ていられるようになった。
だけどこれって本当に喜んで良いんだろうか。
あの頃は若くて体力が有り余っていただけかもしれない。ものの数時間寝るだけでポケモンセンターに預けた後の手持ちたち並に回復できていただけなのかもしれない。新しいスマホのバッテリーのように急速充電が得意だっただけなのかもしれない。
それが30歳になり、体力は落ち、使い古しのへたったバッテリーのように消費は早いくせに充電には恐ろしいほど時間がかかる状態になっただけなのかも。
あと…運動不足ってのもありますよね。ずっと座りっぱなしの仕事だし。
SNSによく出てくるじゃないですか、内臓脂肪が◯%くらいある30代の方!みたいなの。最近あの手の広告がなんだか気になるし、やたらと出てくる。Googleが仕事しすぎてる。わかったからやめてほしい。

自分のブログを見返してるだけでこのザマですよ。
運動、しなきゃないぁ…。またプール行こうかなぁ…。
禊とよく行く市民プール。僕らが行くのは平日の昼過ぎだから、どのレーンを見てもお爺ちゃんかお婆ちゃんか、あとはもう少ししたらそうなるお年頃の人たちばかり。
そんななかに僕らが混ざってレーンを歩いてるわけです。傍から見りゃなんかのリハビリだと思うんでしょうけど、誰からこうしなさいと言われているわけでもなくて。
プールを歩くというちょっとラクな方法でカロリーを消費した気になって、日ごろの運動不足を解消した気になって、2時間前の自分と比べて数グラムほど軽くなった気になって、家に帰って酒を飲む。
「ダイエットは明日から」と「ダイエットなんて諦めた」が同じ日に起こるようなもんです。その日だけはおつまみをヘルシーな豆腐とかにするのに次の日になれば誘惑に負けて唐揚げ貪ったりしてます。
心の悪魔が「大して変わらないって、食べちゃえよ」と囁く隣で、天使が「痩せるよりも食べるほうが幸せになれるよ」とそそのかしてくるようなもんです。
ひやむぎとはそんな人間です。
禊もそんな人間かはわかりませんが、よく道連れになります。
「スリムになれるけど食事が制限される生活」と「ズボンがサイズアップするけど美味しいものが食べられる生活」を選べと言われたら迷うことなく後者を選ぶ夫婦です。
だけど…もう30代だもんなぁ。そろそろ無理が効かなくなってくるんだろうなぁ。いやだなぁ。
フォロワーさんの中には朝5時起きでバス追っかけてる人もいるみたいですが、その体力とバイタリティはどこから湧いているのか。
もしどこかに売っているならGoogle Mapのリンクか楽天市場のURLを教えてほしいです。切実に。マジで。
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