【英語ネタ】James BluntのYou’re beautifulが結婚式ソングとして扱われてるんだが…

日記

こんにちは、ひやむぎです。最近バスネタがなさすぎて更新頻度が落ちてますが久しぶりの更新です。

時刻は朝5時。とんでもない悪夢に起こされ、禊が寝ている隣の部屋で気晴らしにブログを書いています。

そして久しぶりに更新するからには流石にバスネタだろうと思いきやまさかの全く関係ない話をします。英語の話です。

過去に上げたこちらの投稿の通り、11月に結婚式にご招待をいただきまして。それと会社の同僚の結婚式にもお呼ばれしておりまして。

なので最近結婚式関連の調べごとをよくするんです。GoogleだったりインスタだったりTiktokだったりで。

そしたら「結婚式におすすめのBGM◯選!」って感じの動画にJames Bluntの”You’re Beautiful”が入っていておいおいそりゃあダメだろうと思ったわけです。

というわけで今回は過去に英語の先生をしていたひやむぎがモヤッとした曲紹介動画について書いていきたいと思います!

“You’re Beautiful”ってどんな曲?

2004年にリリースされた、イギリス人のアーティストJames Bluntの楽曲である”You’re Beautiful”

日本でもよく聞く楽曲だし、彼の高音は独特の魅力があって、聴いたことがあるという人も多いのでは。

You’re beautiful
You’re beautiful
You’re beautiful
It’s true

サビの一番いいところ。英語がどれだけニガテでも訳せてしまうほどシンプルな文。ド直球に自らの思いを伝えていることがわかります。

敢えて和訳をつけるなら「君はキレイだ。×3回」にしてもいいでしょうし、ストーリー性を持たせたければ「君はキレイだ、本当に素敵だ、君は美しい」くらいの意訳は十分に許されると思います。

つまり女性に思いを打ち明ける曲なんです。ここだけ聴くと結婚式という場面にはピッタリ。ドレスのお披露目なんかでこの曲がかかれば、たしかに参列者は「わぁ、きれい〜」という感想を抱くでしょう。

だけどその場で再生できるのはせいぜいそのあとの数フレーズまで。サビのラストまで聞こうものなら会場の数名が首をかしげます。しっかりイントロから流してしまえば大混乱間違いなしでしょう。

1番の歌詞を読み解く

サビの出だしだけを聞けばストレートに愛を伝える素敵な曲だと思われたことでしょう。

しかし歌詞を最初から見ていくと、意味が真逆だということがお分かりいただけます。

My life is brilliant
(僕の人生は輝いている)
My life is pure
(僕の人生は純粋さ)
I saw an angel
(僕は天使を見たんだ)
Of that I’m sure
(絶対に天使を見たんだ)

ここまではいい。聞いていても「あぁ、天使がいたんだな」としか思わない。それが聖書とかに出てくるタイプなのか、それほどに美しい容姿の女性なのかが気になる程度です。

ちなみに”Of that I’m sure”は”I’m sure of that”という文が歌詞に合うように変形されたもの。

be sure of …で「~を確信している/自信がある」という意味です。指示代名詞である”that”はここでは直前の一文を指すので、それを合わせて和訳しましょう。

ここまでは問題ないんです。

雲行きが怪しくなるのはこのあと。

She smiled at me on the subway
(彼女は地下鉄で微笑んでくれた)
She was with another man
(彼女は別の男と一緒だった)
But I won’t lose no sleep on that
(だけどそんなこと関係ない)
‘Cause I’ve got a plan
(僕には作戦があるんだ)

別の男おるやん…wとなるわけです。天使を見つけたのは地下鉄。ホームなのか車内なのか。福岡の地下鉄ならどこら辺がいいかなぁ。

天神、博多、中洲川端…。きっとそういった都市部だと思います。間違っても橋本とか次郎丸とか、そういう辺鄙なところではないでしょう。

I won’t lose no sleep on… は訳が難しいところですが、ここは二重否定を含むイディオムです。「まったく気にしない」という意味になります。なんでそうなるの?と聞かれると若干無理やりな説明になりますが、lose:失う no sleep:不眠として「不眠を失う=よく眠れる」

直訳すると「そのことで睡眠を失うことはない」で、「そんなことで眠れなくなんかない」

要するに「眠れなくなるほどのことじゃないから気にしない」ということになるのです。

「作戦がある」なんて言ってるけど略奪でもするのかな?

チャラ男的才能は1mmも持ち合わせないひやむぎからしたら少しだけ羨ましいよ、その度胸。

You’re beautiful
You’re beautiful
You’re beautiful
It’s true

I saw your face in a crowded place
(雑踏の中で君の顔を見たんだ)
And I don’t know what to do
(どうすればいいかわからない)
‘Cause I’ll never be with you
(だって君とは一緒にいられないから)

どうすればいいかわからんのかい!!

2番の歌詞を読み解く

Yes, she caught my eye
(そう、君と目が合った)
As we walked on by
(僕らがすれ違う時にね)
She could see from my face that I was
(彼女は僕を見て分かったと思うんだ)
F**king high
(僕がどれほどの高揚を抱いたか)
And I don’t think that I’ll see her again
(また君と会えるなんて思ってはいないよ)
But we shared a moment that will last till the end
(だけど永遠に続く瞬間を共にしたんだ)

高校英語で接続詞の単元を習っているときに読むといい歌詞ですね。学生フォロワーさんの中で近々その辺を授業で扱う、または最近やったという人がいれば参考にしてほしいところです。

接続詞とは…?

文と文を接続するものです。ここで出てくるのはasとthatです。ただし3つめのthatは接続詞ではありません。見分け方が難しいですね。今回はあくまで主旨から逸れるので文法的なことは割愛しますが、asもthatもその後に主語+動詞という構成が続いていることにまずは注目です。

ちなみにas、thatともに接続詞としての意味のほかにいくつか意味がある単語です。マスターするだけで長文読解から文法問題までマルチに闘える力になりますよ!

サビのところで「どうしたらいいかわからん」とか言ってたからもしやとは思ってました。だけど確信に変わりましたよ。

ただの一目惚れじゃねぇか!

な~に~が「おれには作戦がある」だよ!www

※2番のサビは1番と変わらないので省略

ラストのサビを読み解く

You’re beautiful
You’re beautiful
You’re beautiful
It’s true
There must be an angel with a smile on her face
(確かにいたんだ、微笑む天使が)
When she thought up that I should be with you
(僕らが結ばれるべきだって君が思った時はね)

But it’s time to face the truth
(でもそろそろ現実を見なきゃね)
I will never be with you
(君とは一緒にいられないんだ)

ラスサビ、一番和訳が難しいパートでした!!笑

ひとまず要点から行きますよ。まずはmustから。

ここで出てくるmustという単語。一番連想されるのはhave to ~で「~をしなければならない」の同意語として中2くらいで習うあれだと思います。

だけど今回は違うんです。もしここを義務の意味で訳してしまったらどうなりますか。天使でいなくてはならないってなりますよね?

そんな義務があってたまるか。天使でなくちゃいけない義務ってなんだよ。

ということでここのmustは意味が異なります。「~に違いない」と訳します。

そしたら意味が通るんですよ。「天使がいたに違いない」と。ここで訳せて胸を撫でおろしていると次のwithでとどめを刺されるんです。

withって「~と一緒に」という印象が強いので「彼女の笑顔と…?」と訳して大混乱。

だけどそれだけじゃありません。高校英語で出てきますが、これは付帯状況を表すほうのwithです。「〜な状態で」という意味を表します。with his eyes closed で「目を閉じた状態で」とかそんな具合です。

じゃあここはというと、あとにa smile on her face、つまり微笑みながらって感じです。

 

ところで先程鼻息荒めに「なんだよ一目惚れじゃねぇか!」とツッコミを入れたんですが、どうもそうじゃないかもしれないと思えてくる箇所が。

When she thought up that I should be with you

なんで過去形なんでしょうか。なんだか時制に違和感が。もしかして過去になんかあってたのか?一目惚れと思ってたけど実は元カノ?

元カノが他の男と楽しげに歩いてるの見つけてショック受けてる?引きずってる?あいつは俺と別れてからずっとフリーなんだって幻想抱いてた?

男女の元恋人に対する姿勢というか考え方って、かなり違うそうです。以前、まだXがTwitterという呼び名だったころこんなツイートを見ました。

男にとっての元恋人は
名前をつけて保存
女にとってのそれは
上書き保存

男が元カノを
懐かしむとき
女は男のことを
覚えてすらいないのだ

いつか見たツイート

秀逸な例えだと思いますよ。まじで。全部が全部そうだとは思いませんが、きっと男が振られたあとの復縁なんて夢物語。友達には戻れるのかもしれないけれど、あの頃の二人に戻るのは…。

It’s time to face the truth
I will never be with you…

そういうことなんです。

この曲の背景

気になって調べたら、どうもこの歌は一目惚れの歌じゃないらしい。(諸説あり)

フラれて別れた彼女を地下鉄の駅で見つけて、しかも満面の笑顔で仲良さげにデートしてるところだったらしい。

そりゃあ病む。こっちがそれ以降誰とも付き合ってないなら尚更。僕だって過去に付き合っていた人、片手に収まるほどの人数はいたわけですが、街で見かけて凹んだとかありましたもん。

なんなら夢に出てこられてその日一日気分が乗らないなんてこともありました。YouTube Musicで失恋ソング無限ループとかしてました。

だからこの曲のPVの演出だって、失恋の悲しみを表現したって言われても納得です。

上裸でバカ寒い海に飛び込むのだって分かりますよ。なんのことか分からない人は1番上まで戻ってPV見てください。なかなかぶっ飛んだPVですから。

で、最初の話に戻るですがこの曲が結婚式で流れてきたらどうなるかおわかりでしょうか。僕だったらこう思います。

新郎、元カノになんか未練ある…?

だってそうじゃん!どう考えても”You’re beautiful”のYouは隣にいる新婦じゃなくて、その昔隣にいたあの子じゃん!笑

もしこれを読んでいる人の中で結婚式を控えている人がいて、この曲をチョイスしようとしているなら思いとどまってほしい。

もしこれを読んでいる人の近くに結婚式を控えている人がいて、当日のプレイリストにこの曲を入れようとしている人がいたら全力で止めて上げてほしい。

見ている方の気が穏やかじゃない気がするから!!

以上、久しぶりの英語ネタでした。書いてて楽しかったのでまたやってみようと思います!今日はこの辺で!

 

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